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第26回エネルギー教育シンポジウム in 仙台
特別講演
特別講演
「新学習指導要領とエネルギー教育」
山極 隆氏

教科の指導と「総合的な学習の時間」での学習活動との関連
〜科学教育の視点から〜

■ はじめに
 2002年4月からの新教育課程は、自ら学び考える力の育成及び基礎的・基本的な内容の確実な定着を図り、個性を生かす教育を推進することをねらいとしたものである。

■ 教科の基礎・基本を確実に身に付けさせる
 学習指導のあり方として、従来は「知識を教えそれを習得させること」を中心とした授業体系であったが、今後は習得した知識や技能に基づいて自ら学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力の育成が重要である。また、それらの能力を包含したものとして教科内容との関連で捉える必要があり、これが新学習指導要領の示す教科の基礎・基本となっている。
 そのためには、教師が子ども一人一人の学習の質を高めるための指導をする必要があるが、それは単なる知識伝統型の授業とは異なり、非常に時間や手間がかかることが予想される。そのような教師の意識を高めるためにも、今回の改訂では教育内容を基礎・基本に厳選している。
 また今回の指導要領の改訂では、評定方法を相対評価から絶対評価へと変更している。これは、指導目標を実現し基礎・基本の徹底を図るためには、“人と人との距離を評価基準とした”「相対評価」よりも、“目標(ゴール)との距離を判断基準とした”「絶対評価」がふさわしいと判断したためである。

■『総合的な学習の時間』のねらいと学習活動のあり方を再認識する
 総合学習内での学習活動は、イベント的な活動や体験活動を行うだけではなく、他の様々な教科で学んだ成果や教科に対する子どもたちの関心・思考が『総合的な学習の時間』内でより高められ生かされるようなものでなければならない。つまり教科の応用的・発展的な学習を通して“考える力”を育てることが大切である。
 そして上記のような力を評価する際には、実際に子どもが資質や能力が身に付いたかどうかを実証的に行う必要があり、そのため今回の指導要領の改訂では、各学校での学習活動やそこで育てるべき資質や能力を観点別に記述すると同時に、それに対応した評価を連動して行うことにしている。
評価にあたっては、下記の点に留意すべきであると考えられる。
(1)
課題設定の能力、問題解決の能力、情報収集の能力、まとめ・発表の能力などを示し、これら各観点についての習得の状況を評価。
(2)
目標への確実な習得、自分に最適な学習手段を選ぶ能力、困難な課題にチャレンジする態度、学習への主体的・創造的な態度、総合的な問題解決能力、知識を応用し活用する能力などを示し、これら各観点についての習得の状況を評価。
(3)
コミュニケーション能力、情報活用能力、課題発見・選択能力、課題探求能力、総合的な問題解決能力、知識を応用し活用する能力などを示し、これら各観点についての習得の状況を評価。

■ 環境・エネルギーを科学教育と「総合的な学習の時間」との関連でとらえる
 理科の教育目標は、自然の事象の中に問題を見出し、意欲的に探求する活動を通して規則性を見出すこと、自然環境を保全し生命を尊重し、自然を総合的に見る態度を育てることにある。「総合的な学習の時間」において理科の視点から環境・エネルギーの問題を扱うにあたっては、下記に留意する必要がある。
(1)
環境・エネルギーについての知的な理解を図ること。
(2)
目環境・エネルギーの教育を通して資質や能力を身に付けさせること。
(3)
環境・エネルギー教育の追求の仕方を検討すること。

■ 環境・エネルギー教育実践上の場面
 環境・エネルギー教育は豊富な教材や学習環境を駆使することが大切であるが、例えば 次のような工夫も考えられる。
・ 原子力発電所など関連施設を見学し、専門家から話を聞く。
・ 映像教材など各メディアを通して体感的な理解を図る。
・ インターネットを駆使し、時間や空間を越えた情報の受発信を行う。

■ 教科との関連にたった「総合的な学習の時間」での学習活動
 総合的な学習の時間での学習活動は、教科との関連の上に立って行われることが大切であるが、関連付けにあたっては、学校種や子どもの発達段階を考慮することが大切である。つまり、いきなり総合的な課題を与えるのではなく、環境・エネルギーを扱うにしても、あくまで理科などとの関連で学ぶといった配慮が必要である。
 この場合、小学校段階では基礎教科の補充・応用発展としての学習活動、中学校段階では教科関連に立った学習活動、高等学校段階では課題研究など、自ら課題を見出し主体的に探求を行う学習活動がふさわしい。
 その上で、「総合的な学習の時間」での学習活動は、教科で身に付けた知識や技能が自分自身や様々な問題を解決するために必要な資質や能力を身に付けることを目指すべきである。
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